エメラルド

ファンタジーポエム

サヨナラの花びら

春の爛漫心を吹き渡る
そよ風
優しき面影
瞼に浮かぶ


春の日に


あなたから告げた
さよなら


瞬間
満開の花たちが


はらはら
舞い散る


花占い


すき
きらい
すき
きらい


数え切れぬ
花びらに




美しさが

切なさを


よけいに際立たせる




風も星も


あのひ
風の中に消えた


いや
風に溶けたんだ


だから君は

風は優しくかおる


あの夜
君は空を駆けた


だから
君は星


空には今まで
見たことない星が
瞬いた


君との思いで


駆け巡る


風つかまえる


風の中漂う
君の心みつけ


君の姿重ねた



切なくにじむ
星の営み



君は風


君は星



いつまでも
いつでも
君を感じているよ

響界線

あの頃の君は知っていただろうか

僕らを取り巻く

音の響きわたる

その心地よさを



そよそよ風が吹いて

僕と君は巡り会う



風にのり

君は僕のもとへとたどり着いたね


風にそよぐ木の葉の囁きを

聴きながら自然のなか

二人


特になにもなくても

しあわせを感じていた


木の葉のベッドに横になる


木の葉は意外や意外

なかなかの寝心地


自然と戯れ森の中

君との日々は廻り



しかし

いつか気づく


気づいてしまうんだ


君はこの生活が長くは続かぬ

そのことに


刹那を

風になり僕のところ

舞い降りた


そう君は風の妖精


僕のもと

居心地よく感じていても

君にはきみの使命がある

あったんだね


君との日々は

響きわたる木の葉のさやさや

木の葉のベッド

そして君との

素晴らしい時を


僕という一般市民に

教えてくれた


つかのまの妖精


君との日々は

毎日汚れてゆく

こころのなか

風に一掃されるように

癒されて


僕は君を愛していたんだ


君は僕のこと好きだったかな


二度とは聴けない 風の音

今日も風は吹くだろう


だけどひとつ確かなこと

君は僕のところには帰らない


君の香の風が聴きたい



響界線


響きわたる

かなしいくらいの

愛とともに